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Heidelbergで綴るgerman life


by d_ambrosia
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Prague 03

朝9時行動開始。
まずはトラムで丘の上に立つプラハ城へ向かった。
元々は9世紀に建てられた城で、度重なる火事や侵攻に見舞われたにも関わらず、教会、ホール、塔などが往時の姿を残している。
中庭は1753~1775年にかけて造られたもので、後期バロックからネオクラシカル様式の造りになっている。
1918年にはチェコスロバキア(当時)の大統領府となり、現在もチェコ共和国の大統領のオフィスがここにあるそう。

Prague 03_a0065226_17383427.jpg写真の大聖堂にはチェコを代表する画家・ミュシャ(チェコ語読みでは“ムハ”)作のステンドグラスもあるそうだが、この日は日曜日とあって礼拝中のため入れず。
とにかくどの建物に入るにも入場料が必要で、昔はタダで歩き回れたというGolden Laneすら、入口に関所が設けられ、入場料を払わないと歩くことができなくなっていた。
というわけで、建物を外側から眺めつつ、城内を一周。
入口で衛兵交代式を見た後、丘を下った。

Prague 03_a0065226_17395357.jpgPrague 03_a0065226_1740628.jpg
こちらはふもとにある聖ニコラス教会。
1703年創立のバロック様式の教会で、1746年製作の同じくバロック式のオルガンは、1787年にモーツァルトが演奏したこともあるとか。
聖ニコラスといえばサンタクロースだ。
「貧しい家の娘が、家計を救うため身売りされるその前の晩に、ニコラウスがその家の煙突から金貨を投げ入れた。
その金貨は、暖炉の縁に下げられていた靴下に入った。
翌朝、この金貨のおかげで、娘は身売りをされずに済んだ。」
サンタクロース、プレゼントを入れる靴下、煙突からの出入りといったクリスマスにまつわるあれやこれやは、この逸話によるとかよらないとか。
聖ニコラスは海運の守護聖人でもあるのだが、かつての海の覇者・オランダでは、サンタクロース(シンタクラース)は船に乗ってスペインからやってきて、その後は12月6日の本人の命日まで、白馬にまたがり、黒人のお供・ピートとともに各地を練り歩くと言われている(オランダ在住の我が妹談)。
ベルギーはブリュッセルのグランプラスで、こうしたシンタクラースの一行がプレゼント(菓子類)を群集にばら撒く姿を見たことがあるが、子供はもちろん、大人もかなり必死でプレゼントを奪い合っていたのが印象的だった。
ちなみにヨーロッパでは、クリスマスプレゼントは12月24・25日ではなく、12月6日に贈り合うのが一般的。

Prague 03_a0065226_17412179.jpgその後、昨日同様カレル橋を渡る。
何度見ても見入ってしまう眺め。
今日は秋晴れということもあって、青空を背景にして左右に大きく広がるプラハ城周辺の眺めも一層、清清しく感じられる。

そうこうしているうちにランチタイム。
今日のビール1杯目、もとい1軒目は「Pivnice U Rudolfina」にて。
噂どおり英語のメニューがない。
が、定員さんは英語が通じることに気がついた。
飲みたいもの&食べたいものを伝えて待つこと数分。
こちらのビールはPilsner Urquell。
1杯(500ml)=39CZK(約215円)。
馴れとは恐ろしいもので、クリーミーな泡にもマイルドな味わいも一晩ですっかり“当たり前”のように感じてしまう(当たり前じゃないおいしさなのに・・・。)。
その馴れっぷりは、写真を撮るのを忘れてしまうほど。

Prague 03_a0065226_17415037.jpg料理はチェコ風の串焼き。
私が選んだのはチキンで、チリが効いている甘辛いソースのもの。
どこか日本の焼き鳥(タレ)を思わせる。
この肉がおいしいのはもちろんなのだが、特筆すべきは付け合せに選んだポテトコロッケ。
ひと口サイズの真ん丸いのがそれなのだが、これがおいしすぎる。
表面はサクッと揚がっているのだが、中はもっちりとした食感で、最初、チーズが入っているのかなと思ってしまったほど。
店員さんはコロッケといっていたが、これはコロッケの食感じゃない。
第一、衣が違う。
何と表現したらいいんだろう・・・。
とにかくおいしかった。
この作り方も是非、是非知りたい。

その後、町をフラフラしていたらあっという間に喉が渇いてしまった。
というわけで、コーヒーブレイクならぬビアブレイク。

Prague 03_a0065226_17422364.jpgPrague 03_a0065226_17423282.jpg
「U Fleku(「u」の上に「○」)」にて。
日本人観光客も団体で訪れるという有名店。
ということで、ビールの値段も高め(400mlで59CZK=約325円)。
高めと言っても、あくまでも「チェコのビアパブとしては」であって、日本はもちろんドイツと比べてもまだまだ安い。
しかもこちらのビールは店名と同じ、オリジナルのダークビア。
やっぱりチェコの黒ビールはおいしい。
しかも泡のきめ細かさったら・・・。

その後、晩御飯までの時間をモルダウ川のクルージングで過ごした。
♪ボヘミアの川よ モルダウよ 過ぎし日のごと 今もなお・・・
モルダウと聞くたびにこの曲が頭から離れなくなる。
私が通っていた中学で、毎年行われていた合唱コンクール。
伝統的に、3年生の課題曲がこの曲だった。
私はピアノを担当していたため歌ってはいないものの、合唱コンクールと関係ないところでも何度も歌った(歌わされた)覚えがある。
同じ中学校卒業生で、この歌を知らない生徒はいないはず。
この曲を(私の頭の中で)BGMとし、約45分間のクルージングを楽しんだ。
カレル橋やプラハ城の水上からの眺めは、視点が下がることもあって、その威風堂々たる雰囲気がより増して感じられた。

Prague 03_a0065226_1743135.jpgPrague 03_a0065226_1743109.jpg
途中、気になったのがこちら。
昨日から大きな風船が上がっているのは気づいていたのが、てっきりアドバルーンだと思っていた。
が、下に椅子のようなものがついていて、そこに人が乗れるようになっているではないか。
何とかは高いところが好きというが、私も高いところが大好きだ。
これ乗りたかったな・・・。

夜は「U Pinkasu(「u」の上に「○」)」にて。
こちらではビール以外にワインの品揃えが豊富で、魚料理もいただけるとのことで出かけた。

Prague 03_a0065226_17432867.jpgPrague 03_a0065226_17433860.jpg
ということで、まずはチェコの白ワイン(モラビア地方のソーヴィニヨン・ブラン)をいただいた。
ハーブのような、分かりやすいソーヴィニヨン・ブランの味わい。
その後、料理に合わせて、チェコの赤ワイン(モラビア地方のSvatovarinecke 「r」の上に「^」を反対にしたもの、最後の「e」の上に「'」)をいただいた。
燻製した豚肉の料理を選んでいたのだが、これに合わせるにはちょっと軽すぎるかなという気がした。
ワインよりもビールをあわせるべきだったと反省。
この料理、燻製した豚肉を小さくカットしてあり、その風貌からか「スズメ」という可愛い名前がついているのだが、肉の噛み応えにはびっくりした。
噛めば噛むほど味がでるといったところ。
付け合せの「チェコ風団子の数種」に魅かれて頼んだのだが、ついていたのは2種類だけだった。
やっぱり蒸しパン風の白い団子(写真左端)がおいしい。
右端に写っている団子は、単なるジャガイモのスライスのように見えるが、ジャガイモを裏ごしして成型し、それをもう一度蒸し上げたと思われるもので、とてもなめらかな味わいだった。
この料理は、全体的にドイツっぽかったのだが(豚肉の燻製しかり、ザウワークラウトや赤キャベツの甘酢煮しかり)、なんというかもうひと手間かかっている感じ。
やっぱりビールが飲みたかった。

その後、口直しにホテルのラウンジでワインを飲んで解散となった。
今日は何リットル飲んだかなぁ・・・。
途中から計算するのが億劫になってしまった。
それくらい飲んだ(笑)。
とにかく、プラハとビールは切っても切れない関係だということを目で見て、体で感じて、肝臓で味わった週末旅行だった。

Prague 03_a0065226_17473050.jpgクルーズのチケットには飲み物と甘味がセットになっていた。
私は迷わずビールをチョイス。
いつでもどこでもビール。
これを私の中の「プラハの基本」としたい。

明日は月曜日。
7時30分発の飛行機でフランクフルトへ帰り、その後オフィスへ直行する予定。
5時には起きなくちゃ・・・。
睡眠不足必至だな。
by d_ambrosia | 2006-10-08 23:55 | travel